ロゼッタストーン

第6週 第1日(月)

1799年、ナポレオンが率いるフランス軍の兵士が、エジプトのアレクサンドリア近郊で砂に埋れた不思議な黒い石を発見した。

その石には、三種類の古代文字が刻まれていた。

最初に刻まれていたのはギリシャ文字だ。

その内容から学者たちは、この石はアレクサンドロス大王の帝国から別れたギリシャ系の王国がエジプトを支配していた前196年頃のものだと判明した。

黒い石に刻まれた残る二種類の文字は、エジプト人が昔から使ってきた文字ヒエログラフとその簡略版だった。

エジプトは、数千年にわたって古代世界の大帝国の一つで、ギザの大ピラミッドやスフィンクスなど巨大建造物をいくつも作った。

また、エジプトの軍勢は、今日のスーダンからシリアまで支配し、ファラオたちは反映した都市を築き、自分のために立派な墓を立てた。

しかし、ロゼッタ・ストーンが発見されるまで数百年間、歴史学者や考古学者たちは古代エジプトの書紀たちが残した膨大な数の記録文書を読むことができなかった。

書かれている文字が複雑で、近代の最も優れた学者でさえ解読不能だった。

その古代エジプトの秘密を解き明かしたのが、ロゼッタ・ストーンである。

支配者であるギリシャ人がエジプト人に向けて出した勅令を記録したもので、フランスの学者ジャン=フランソワ・シャンポリオンは、ギリシャ語のテキストをヒエログリフと並べて対比冴えることで、何年にも及んだ研究の結果、複雑なエジプト文字の解読に成功した。

ヒエログリフの解読によって、19世紀の歴史学者・考古学者たちは、古代エジプトを遥かに詳しく理解できるようになった。

ロゼッタ・ストーンの解読そのものも、学術上の偉業だった。

シャンポリオンはいくつもの言語に通じた天才的な言語学者だった。

ロゼッタストーンは1801年にイギリスの手に渡り、現在はロンドンの大英博物館に展示されている。


歴史の謎を解き明かすきっかけになったロゼッタストーン

解読できるようになったストーリーも含めて、きっと面白いんだろうなと。

イギリスに行くことがあったら、ぜひとも見に行きたい。