楽器と楽団
第5週 第5日(金)
西洋の芸術音楽、つまりクラシック音楽の多くを特徴づけるのは、音楽の数ある技術的側面よりも、特定の楽器の組み合わせから生まれる音である。
人間の声を覗いて、楽器には5つの種類がある。
弦楽器、管楽器、打楽器、鍵盤楽器、そして20世紀に登場した電子楽器の5つである。
1750年ごろまで、バロック・オーケストラが確立し、管楽器部、打楽器部であるティンパニ、通奏低音部、弦楽器部という編成が定まった。
バロック時代の複雑な旋律線を奏でる主要な楽器だったのが、バイオリンである。
古典派の時代が到来すると、オーケストラの和音の厚みを増すため、次第に管楽器が多く使われるようになった。
フランツ・ヨーゼフ・ハイドンやヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの規模が大きな交響曲は、通常、木管楽器と金管楽器がそれぞれ二本ずつに、ティンパニと弦楽器を加えた構成で書かれている。
19世紀半ばには、エクトル・ベルリオーズなどの作曲家たちは、従来のオーケストラに、ハープの他、新たな楽器を加えた大編成の曲を書くようになった。
19世紀末から20世紀初頭には、リヒャルト・ワーグナー、グスタフ・マーラーなどが演奏する楽団員が100人にもなるほどの非常に大規模なオーケストラ用の楽曲を書いた。
楽器にはどんな種類のものがあって、オーケストラとしてどういう風に変化していったかを表している。
近代になるに連れ、いろんな楽器が増えていき、人数もどんどん増えてきたことがよく分かる。
近年は情報過多により、人数は減っていったり、楽器以外のコラボレーションとかのアプローチが増えていくんじゃないかと、勝手に予想。