中世/初期教会音楽

第4週 第5日(金)

譜面に書かれた音楽として現在知られている最古のものは、中世(400年代~1400年代)に作られた楽曲である。

単旋聖歌(別名:グレゴリオ聖歌)という、口で旋律を歌う形式のもので、カトリックのミサで修道士によって用いられた。

ミサとは、キリストの最後の晩餐を再現した儀式で、その目的は人と神との霊的な絆を結ぶことで、この絆の一部は音楽を通して作られていた。

ミサで唱える典礼文には、通常式文と固有式文の二種類がある。

通常式分は、ラテン語による6つの祈り(キリエ, グロリア, クレド, サンクトゥス, アニュス・デイ, イテ・ミサ・エスト)から成り、テキストはいつも同じで、どのミサでも唱えられる。

固有式文は、特定の祝日や地域の伝統に応じてテキストが変わる。

中世音楽の大半は、旋律線が一つしか無い単声音楽である。

しかし10世紀ごろになると多声音楽の一種であるオルガヌムを作るものが現れた。

13世紀には、モテット呼ばれる複雑な形式の多声音楽が出現した。


古代の音楽というのは儀式や祭りとして結びつきがつよく、それを後世に伝え、忠実に再現ができるために楽譜として残されたのかなと。

現代では音楽はカジュアルに民主化されていて、昔の音楽とはイメージが完全にかけ離れている。

だれでも音楽を享受できるようになったが、新しいものが生まれ・どんどん消えていく。

そんなことを感じる今日このごろ。